2009-07

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偶然に驚く

 偶然ということはしばしば起きることではありませんが、同じ人に関わる偶然が重なるという経験をしました。カール・ユングの共時性と言われる偶然の一致かどうかは分かりませんが、長く心に残っております。
 北大路魯山人の研究者の平野雅章さんとう方がおります。30年以上昔、私共家族が住んでいた埼玉県草加団地に平野さんのご家族も住んでおりました。奥さんのお母様も一緒でしたので我が家の姑もよく知っておりました。
 お嬢さんは私の長女より学年は一年上だったと思います。平野さんご夫妻は共に大柄な方で、モダンな服装をしておりましたので、目立ちました。
 私たちが草加を離れて随分経ったある時。長女と二人で湯島のリトル香港という美味しい中華料理店で食事をしておりました。リトル香港の店内の奥にかなり大きな鏡が据えられております。私は入口に向かい、娘は鏡に向かっていました。
 食事をしながらたまたま草加時代のことに話が及び、娘の小学校の頃の友達のことが出て来ました。団地の夏祭りが賑やかだったこと、浴衣を着た平野さんのお嬢さんがーと話始めました。
 私も娘も一瞬言葉が詰まり、暫く声が出ませんでした。店にその今の今、名前の出た平野さんのお嬢さんが一人で入って来たのです。私は入口に現われ姿を、娘は鏡に映った姿を同時に見たのです。本当に驚きました。

 リトル香港は良いお店で気に入っておりましたが、今は閉店しております。夏の特製冷やしそばが好きでしたが、焼きそばも好きでした。神保町の新世界菜館に行き、焼きそばを食べますと必ずあの時のことを思い出します。

                偶然に驚く
                これは新世界菜館の焼きそばです。

  話は変わりますが、これも平野雅章さんに関わる偶然です。平野さんは主婦の友時代、取材記者として北大路魯山人の所に随分行かれていたようです。
 ある時、親しい友人と話しておりました。彼女は終戦後両親と一緒に鎌倉の魯山人の別棟を借りて住んでおりました。(後に山口淑子さんがイサム・ノグチさんと住んだと聞いております)
 「草加に住む平野さんという方がそこに行くようよ」と言いますと、彼女はよく知っており、これも偶然に話が弾んだ結果です。世間は広いようでも何かの偶然で狭くもなるということを感じた事柄です。
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COMMENT

「噂をすれば影」とはよく言ったものです。現実によく起こりますね。ちょっと違いますが、私が中国で最初に知り合った青年に出身地を聞くと、「淄博(ずーぼ)です」と言われたときにはびっくりしました。私が生まれた土地・張店の新しい呼び名でした。
この広い中国で最初にいきなり私と同じ出身地の人に出合うとは、運命を感じました。

足立さま 偶然と出会うこともありますが、よくあることの一つに以心伝心と言われるようなことがあります。
 よく会っているわけでない友人に、急に無事かと気になり電話をしますと話し中で、後で掛けなおしますと相手も同じような気持ちで掛けたということです。双方話し中の相手が掛けたい人だったということです。そういう時不思議さを感じます。
 遠くの人に電話をしようとしているところに、相手から電話があるといことは今までにも多くありました。

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プロフィール

相子

Author:相子
「相子の四方山話」へようこそ。
相子こと持永あい子。1931年生まれ。見たがり、聞きたがり、知りたがり。直に80歳になります。やたら「あれ・これ」が増え、孫にとんちんかんな質問をしては笑われております。探し物は毎日、固有名詞がすんなり出てきません。難聴が困りものです。

趣味 旗袍(チャイナドレス) 

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